うつ病は遺伝するの?子どもがうつ病になる確率

寒さも本格的になり風邪やインフルエンザの声もあちらこちらから聞こえてきていますが、皆さんは大丈夫ですか?
そんな時に「風邪なんて気合で治せ、気が緩んでいるから風邪なんてひくんだ!」
なんて言う人いますよね。
いえいえ、風邪も立派な病気です、気合では治りません。
最近ではこんな精神論を語る人も少なくなったと思いますが...
いや、あなたの会社にはまだいる?
うつ病も甘えだとか怠け病だと言うオッサン。
そんな人に言ってあげてください、「うつ病も正式な病気なんです、遺伝なんです!」ってね。
ところで、うつ病って遺伝なんでしょうか?
目次
うつ病は遺伝するの?子どもがうつ病になる確率
結果から言ってしまうと、うつ病は遺伝より環境要因が高く、躁うつ病は遺伝要因が高いと言われています。
ここでは、これまでに行われた双子ちゃんの研究結果を基に考えてみました。
うつ病と躁うつ病では違う確率
※躁うつ病:うつ病と躁状態を繰り返す病気。うつ病とは違う病気で治療法も異なるようです。正確には「双極性障害」と言われていますが、ここでは躁うつ病とさせていただきます。
これまでに、双子の研究というもので遺伝子が全く同じである一卵性双生児は
双子ちゃんの一方がうつ病になるともう一人の双子ちゃんがうつ病になる確率は30%くらい。
そして、遺伝子が全く同じではない二卵性双生児の場合も一人がうつ病になるともう一方がうつ病になる確率は30%くらいだと言われています。
と言うことは、うつ病の場合は一卵性双生児も二卵性双生児もうつ病を発症する確率は変わらないということです。
それでは、躁うつ病は?
一卵性の双子ちゃんの一人が躁うつ病になるともう一人も躁うつ病になる確率は80%となったそうです。
しかし、二卵性双生児の場合は一方が躁うつ病になってももう一方がなる確率は20%くらい。
これを考えると...頭の悪い私はしばし#$%&¥...?
わかりました!
双子ちゃんの例では、うつ病の場合は遺伝はそれほど影響しないが
躁うつ病は遺伝が大きいんですね。
なぜ?何故なんでしょう?
環境要因が高いうつ病
双子ちゃんの研究では、上記のような結果になったようですが不思議ですね。
うつ病は遺伝要因が全くないとは言えませんが、それよりも環境要因が大きいと言えます。
うつ病になる原因はつらい過去?
うつ病の原因はストレスが多いですよね。
ストレスってある程度は必要なのはご存知でしょうか?
人はその「ある程度のストレス」で成長できるんですって。
これについては、またの機会にお話したいと思いますが、うつ病になるほどのストレスって嫌なこと悲しいこと、つらいことですよね。
先ほど、スマホでYahoo!ニュースを見てたら「知的障害がある長男殺害、母に懲役3年、京都地裁、執行猶予5年」という記事がありました。
これは、知的障害者である子どもが17歳とういうことで、児童施設にも入れず、障害者施設にも入れず、ほとんどの施設に空きがないため
子どもの介護を母親が1人で担うことになった結果の悲しい事件です。
子どもは男の子、しかも17歳なので体格は大人並みでしょう。
どの程度の障害かはわかりませんが、到底、お母さん1人で介護できるはずありませんよね。
どんなに可愛い我が子でも、そのストレスは並々ならなかったはずです。
手をかけてしまったことは許されないことですが、もし私がこのお母さんと同じ立場だったら同じことをしていたと思います。
そして、このお母さんはうつ病だったようです。
たぶん、こんなどうしょうもない状態が何年も続くことからのストレスでうつ病を発症してしまったのでしょう。
息子さんを手にかけてしまった後には自分も死のうとしていました。
このように、うつ病になるにはなるだけの事情、つらい出来事があります。
そのつらさは当人でないとわかりません。
性格や考え方の傾向が受け継がれる
うつ病になる要因として全く遺伝が関係ないとは言えませんが、ほとんどの場合、両親の性格や考え方の傾向が受け継がれることが多いようです。
うつ病になりやすい人の特徴って、真面目で責任感が強く完璧主義などと、お利口さんの代表みたいに言われますよね。
じゃあ、うつ病さんのお父さんお母さんもそんな人が多いってことなのかしら?
自分も真面目で責任感が強くパーフェクトな人生を送ってきたから子どもにもそうなってほしいと日頃から口うるさくなってしまうのでしょうか。
子どもの人生は子どものものなのに...。
ただ意見をするだけならまだしも、コントロールしようとするのは、いくら親でもよくないと思います。
親が子どもをコントロールできるのは子どもがまだ良い悪いがわからない、危ないことをしてしまう、せいぜい3歳頃まで?かしら。
親の性格や考え方で子どもの人生が大きく変わってしまうのだとしたら、子どもがうつ病になってしまったら...悲しいことですよね。
二親等以内の血縁者
うつ病は遺伝要因より環境要因のほうが大きくかかわっていることがわかりましたが、それでもやはり遺伝も気になるところです。
どのような血縁者に多くなるのでしょうか。
親子や兄弟
やっぱり、1番近しい親や兄弟にうつ病の人がいると、いない人と比べた場合、うつ病の発症率は2~3倍も高くなると言われています。
これは、うつ病になりやすい「脳の仕組みが遺伝する」ということのようです。
うつ病の患者さんは脳内伝達物質のセロトニンの分泌が低いことはもうご存知ですよね。
薬物治療でもセロトニンの分泌を促したり補給するお薬が使われています。
人の脳内伝達物質セロトニンを調節しているセロトニントランスポーター遺伝子には
SS型、SL型、LL型の3種類があるのですが、LL 型の遺伝子を持つ人は大らかな人が多く、SL型の人は中間
そして、SS型の遺伝子の人は不安を感じやすくうつ病になるリスクも高いようです。
つまり、うつ病が遺伝するということではなく、うつ病になりやすい遺伝子の遺伝と言うこと?
日本人はこのSS型の遺伝子を持つ人が多く、全体の68.2%を占めていることからうつ病を発症する人も多いのだとか。
ちなみにアメリカ人は全体の18.8%、だから陽気な人が多いのですね~。
こういうの簡単に調べられればうつ病に対しても対処しやすいと思いませんか?
ですが、うつ病を発症する原因はまだはっきりとは分かっていません。
毎日、疲れているのに休養もせず無理な生活を送ってると何かがきっかけとなり誰がうつ病になってもおかしくないのです。
遺伝だからと諦めないで、少なくとも自分からうつ病を引き寄せるような行動はやめましょう。
脳内伝達物質でセロトニンが上手く分泌できないのだったら自分でセロトニンを分泌させれば良いのです!
その方法は下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね▼
うつ病は遺伝要因もありますが、環境要因なら自分で防ぐこともできます。
自分の人生は自分のためのもので誰のためでもありません、自分の人生は自分で築き上げるのです!(またまた自分に言い聞かせています)
今日も最後までお読みくださりありがとうございました。
皆さまの精神と身体の健康を心からお祈り申し上げます。
webライターやってます。