アルコール依存症の離脱症状10選!私はこのうち8つ体験しました
アルコール依存症がなぜ、なかなかお酒をやめられないか知っていますか?
意思が弱い?
だらしがない?
いえいえ、それはとんでもない偏見というものです。
アルコール依存症者がお酒をやめたいと願っているのは本心なのですが、身体が言うことをきいてくれません。
お酒を飲まないと、離脱症状があらわれて苦しさから逃れるために再びお酒を口にしてしまうのです。
今日は、そんな憎き離脱症状について解説してみたいと思います。
ぜひ、ご覧ください♪
目次
離脱症状10選!
離脱症状って、一般の方にはあまりなじみのない言葉かもしれませんね。
昔は、禁断症状と言われていたので、こちらのほうがピンとくるかもしれません。
お酒を飲まないと症状があらわれてお酒を飲むと症状が消えていきます。
そのためお酒をやめようと頑張ってもとても苦しくてお酒の誘惑に勝つことができません。
果たして、離脱とはどんな症状なのでしょう。
離脱症状1.手の震え
アルコール依存症の離脱症状としてまずあらわれるのは手の震えだとされています。
これはもう、お酒を飲まない人でも知っていますよね。
アルコール依存症は身体にお酒が入っているのが当たり前だと脳が思っているので身体からお酒が抜けていき
アルコール濃度が下がりはじめる初期症状として手が震えるのです。
アルコール依存症者、本人も自分の手が震えていることで自分がアルコールによる離脱症状が起こっているのだと実感することでしょう。
ところが、私バービーは手の震えって経験ないんですよね。
震えはしなかったけど、手の指が突っ張っちゃって突っ張っちゃって...なんだ同じかな(-_-;)
ま、とにかく子どもの学校関係の書類等は書くのにとても苦労しましたね。
離脱症状2.発汗
これも初期症状のひとつ、異常な汗です。
しかも、ただの汗ではありません、かなりの悪臭を放つ汗、寝汗です。
夏であれば誰でも汗も寝汗もかくと思いますが、アル中さんの汗は妙な匂いを含みます、はい、それはそれは臭いです。
うちの旦那なんかはいつも私のことを
「お前の汗は臭い、すえた匂いがする!」
と、まるで私を生ごみ扱いしていました。
アル中さんは、たくさんお酒飲むからたくさんのアルコールを分解するため有害物質であるアセドアルデヒドもたくさん発生。
そのアセドアルデヒドが臭い匂いを作りだしてしまうのでした。
いずれにせよ、暑くもないのに大量の汗をかくのは離脱の兆候かもしれないと覚えておきましょう。
離脱症状3.不眠
そしてこれは苦しめられている人が最も多い不眠。
そもそも眠れないからお酒の力を借りてどうにか眠れていたのに、いつの間にかお酒の量だけ増えて眠れなくなったという人もた~くさんいますよね。
そうなんです、それは間違った判断だった...。
実は私もその一人。
なぜ、お酒を飲むと眠れなくなるのかは下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね▼
眠れないからまたお酒に手を出してしまう、眠れなくてイライラするからお酒を飲んでしまう...これではキリがありません。
私は今でも早朝覚醒に苦しめられています...今朝も4時から起きているんですよ。
なんてったって夜8時には寝ちゃうからね...(笑)
離脱症状4.吐き気、嘔吐
そりゃあ、慢性二日酔いなんだから吐き気もするし吐きもするでしょう。
もう、毎日気持ち悪くて気持ち悪くてどうしょうもない。
酒が抜けていくから気持ち悪いんだから飲みゃあ解決する。
だから、迎え酒するしかないのよね方法は...
気持ち悪くてしかたないから、その気持ち悪さに耐えられないと飲んでしまう。
それに、アル中さんのほとんどが食事もしないで飲んでいるから胃もやられてしまっている。
そのせいで吐き気や嘔吐がある人もいますよね。
離脱症状5.イライラ、不安
お酒が身体から抜けていくとイライラしたり漠然とした不安感に襲われてくることがあります。
何をそんなにイライラするのでしょう。
何がそんなに不安なのでしょう。
その答えは私にはわかりませんが、きっとお酒が抜けていくことで自律神経のバランスが崩れていくのか正常に戻ろうとしているのか。
とにかく、お酒を飲むことで平常心を保っていた(つもり)心の中心がぶれてしまうのでしょうね。
離脱症状6.焦燥感(しょうそうかん)
焦燥感とは、イライラするほど焦ってしまうこと。
ただの焦りとは違うようです。
こちらも、何にってことではないようです。
漠然とした焦り。
お酒をやめなくてはいけないのにやめられなくて焦るのかな。
お酒を飲めなくなるから焦るのかな。
お酒をやめてどうしようかと焦るのかな。
焦る材料はたくさんあるようです。
離脱症状7.下痢
こちらも吐き気や嘔吐と同じように、お酒を大量に飲んだことによる身体症状でしょう。
でも、離脱症状っておかしいですよね。
下痢なんて離脱じゃなくて飲んでいる真っ最中にも起きるはず。
毎日、お腹の調子が悪くて当たり前じゃないですか?
アルコールは水分ではないと言いますが、とりあえず、口からお腹に入るまでは水分です。
冷たいビールや酎ハイなんかお腹冷えますもんね。
私は大丈夫、焼酎をホットウーロン茶で割っていたから(そういう問題じゃない?)
いつもお腹がピーピーで痔になる人もいたのではないでしょうか。
離脱症状8.血圧の上昇、不整脈
お酒が切れてくると、心臓はドキドキバクバクし血圧も上昇します。
血管に圧力がかかってしまうようです。
身体の細胞がジワジワとを酒を要求します。
そうなると当然、脈もバラバラになり不整脈の原因にも。
離脱症状9.幻覚(幻聴・幻視)、見当識障害
幻聴は幻覚の一種。
離脱症状もここまでくると怖くなります。
聞ここえるはずのない声や音が聞こえるのですからね。
また、幻聴によって自分が監視されているような気がして妄想に陥ることもあります。
幻視も幻覚のひとつで、本当は存在しないものが見えること。
アルコール依存症の幻視では、虫や小動物が身体を這いずり回っていて見えたり、感じたりするようです。
天井の木の木目や壁のシミが人の顔に見えたりする錯視がある人もいます。
また、見当識障害になるケースもあります。
見当識障害、つまり、日時や場所、自分のことすらわからなくなってしまうこと。
見当識障害って認知症の症状としては知っていますが、アルコール依存症の離脱でも起こるのですね。
もちろん、会話も成立しません。
幻覚も見当識障害も脳が何かしらの異常を知らせているんでしょう。
離脱症状10.てんかん
てんかんでもアルコール依存症の離脱で起こるアルコールてんかんは、やっぱりお酒をやめていると起こります。
アルコールてんかんについては下の記事に詳しく書いてあるので参考にしてくださいね▼
私が経験した離脱症状は8つ
離脱症状も人によってあらわれ方、感じ方は違いがあるようです。
みんながみんな同じ症状ではないようですね。
その離脱症状のうち私が経験したのは次の8つでした。
私が経験した離脱症状、初期5つ
私は、手が震えるということはなかったので家族に離脱がバレる?ことはなかったと思いますが...
寝汗がすごく臭かったのでバレていたかな(-_-;)
家族はこれが離脱症状(禁断症状)だということは知らなかったはずですが、それでもあの異常な匂いの元はお酒だと気がついていたでしょう。
ほかの吐き気や嘔吐、イライラや不安、漠然とした焦燥感などもひどく、とにかくお酒を飲まないと起き上がることさえできませんでした。
そして、起き上がれないからとお酒を飲んで、今度は酔っぱらって起き上がれなくなるという失態を年がら年中繰り返していたのです。
そんな離脱症状がさらに進むと幻覚があらわれるのでした。
私が経験した離脱症状、中期2つ
ある朝のこと、たぶん、お酒は我慢して我慢していたのでしょう。
まだ布団の中で飲酒欲求と格闘していた私は、何となく聞こえてくるラジオかテレビの声で目が覚めたのです。
ところが、うちの家族はまだ誰も起きていません。
だから、ラジオもテレビも点いていないはず。
でも、はっきり聞こえたのです、朝のワイドショーの様子が。
それから私のとっても妙な幻覚の日々がはじまったのでした。
以前のブログにも書きましたが、最初は幻聴からでした。
人の声というより、歌が聞こえてくるのです。
しかも、両方の耳から違う曲が。
しかもしかも、かなり懐メロだったりアニメソングだったりが同時に聞こえてくるので頭のなかは忙しかったです。
家にいても外で買い物していても突然はじまりました。
それからしばらくして、今度は幻視のはじまりです。
最初は、パソコンの画面にこれまたアニメになった実の父親があらわれたのです。
ほかにはやはり、実際はいないのにいるように見えてしまい、一人で騒いでいたようです。
1番怖かったのは、お酒をやめているからと次女とグアムに行ったときのことです。
グアムやサイパンは戦地だったことが頭にあったのか
夜寝ていると突然何かわからない音楽が聞こえてきて、部屋の外に確かめに出たのですが
自室に帰ったら部屋に兵隊さんの幽霊がいたのです。
もう、ビックリして
「○○ちゃん、お化け、お化けだよ!」
と娘を起こしたのですが娘は
「幻覚だよ、幻覚...」と言って寝てしまいました。
はっきり見えるんですよ、幻覚って...。
ほかには虫の行進も見えたし、ダンスも見えました。
当時は、これらの幻覚がお酒を飲んでないことによる禁断症状だとは知らないしましてや離脱症状などという言葉も知りませんでした。
私が経験した離脱症状、後期1つ
私が経験した離脱症状の最後はてんかんです。
この時もたしか、お酒を飲むのを我慢していました。
飲むのを我慢してイライラして何かをやっていないと落ち着かなかったのでしょう。
しかし、家にいたので大事には至りませんでした。
気が付くと病院のベッドで紙オムツを履いて寝ていたのですが、これまた幻覚がひどかった。
ベッドで横たわる私の足元で看護師さんたちはお好み焼きを食べながら雑談をしているのです。
あとはほとんど覚えていません。
でも、退院するときに帰りの車で幻視を見たのか「キャーキャー!」と叫んでいたそうです。
これを、離脱症状だと知らない旦那は私が本当に狂ってしまったと思ったようです。
病的症状である
離脱症状とは、依存物質を断つことで起こる病的症状。
アルコール依存症の場合は、お酒を断ったり減らしたりすると病的なまでに身体や精神に様々な症状があらわれます。
依存がギャンブルの場合はギャンブルを断つと、タバコの場合はタバコを断つと起こります。
さらには、自分は依存症なんかじゃないと思っている人にも起こり得ることなんです。
それは皆さんが普通に飲んでいるお薬。
お薬も立派な薬物だということを忘れていませんか?
アルコール依存症さんたちは常にお薬のことも摂取しすぎないように意識していますが
健常の方は「まさか」と思っている人もいるはず。
その中でも特に注意したいのがベンゾジアゼピン系のお薬です。
最近、少し眠れないとか気分が落ち込んでいてうつっぽいなどという症状で医者にかかりベンゾジアゼピン系のお薬を処方してもらった。
効き目がすぐにあらわれて症状が和らいだのも束の間。
このようなベンゾジアゼピン系のお薬もほかの薬物と同じで耐性ができてしまいます。
「あ~、あの薬がないと眠れない」「今日はお薬が効かなくて気分が悪い」などと、それまで効いていた分量ではは効果があらわれなくなってしまいます。
そして、医師に相談もなく自己判断で薬の分量を増やしてしまったり、勝手にやめてしまうと
依存症と同じような離脱症状を起こすこともあり得ます。
身体と精神に根付いてしまった依存から抜け出すには、並々ならぬ苦労が待ち受けています。
離脱症状は本当に苦しいものです。
この離脱症状さえ起らなければ、アルコール依存症も簡単に断酒できるのですけどね~。
今、離脱症状真っ只中という人は、どうか耐えてください。
お酒を3~7日我慢して離脱を抜ければもう、苦しいことは減るはず!
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
皆さまの身体と精神の健康を心からお祈り申し上げます。