アルコール依存症は脳の病気?認知症との関係
みなさん、お久しぶりです!
最近では、ライターとしてのお仕事も軌道に乗りたくさんの記事を書かせていただいています。
ですが、今日この記事を書くにあたって色々な参考文献を読んでいると、アルコール依存症絶賛中だったころの自分を思い出してしまい涙が...。
今、こうしている間にも「お酒がやめられない」とつらい思いをしている方がいるのではないでしょうか。
そして、自分はなぜお酒がやめられないのかと悩んでいるのでは?
実は、お酒がやめられないのは脳の働きと深く関与しているからなのです。
そこで、この記事ではアルコール依存症と脳の関係について解説してみました。
少しでも、お役に立てれば嬉しいです!
目次
アルコール依存症は脳の病気?
アルコール依存症はズバリ、脳の病気です。
みなさんも「アルコール依存症は飲酒のコントロールができないから脳の病気」だと聞いたことがあるのではないでしょうか。
飲酒がコントロールできないのは脳の神経細胞が影響しているからです。
最近では、新しい脳研究の取りくみにより脳の中に「報酬系」という経路が作られることが解ってきました。
報酬系って何?
「報酬系」とは、お酒だけではなく覚醒剤や麻薬などの薬物でも脳内に作られ、これらは総称して「依存性物質」と呼ばれています。
「報酬系」が脳内に作られることにより、「精神依存」という状態ができて、お酒が飲みたいという強い飲酒欲求が現れるのです。
たとえ、しばらく節酒や断酒できたとしても、その後少しでも飲んでしまえば、脳内報酬系(快感回路)の働きが活発になり止めることができなくなってしまうのです。
つまり、あなたの意思とは関係なく脳がそう導いてしまうということ、快楽は誰でも欲しいモノ。
う~ん、実に、身に覚えがあることですね。
「か・い・か・ん!」
正直なところ、断酒してからはあの強烈な「快感」を感じたことはございません。
あなたが、「今日は焼酎1杯だけでやめよう!」とかたく決心してもやめられず、コントロールできないのは脳の生理学的問題なのです。
従って、お酒をやめられないのは決してあなたの意思が弱いからではありません。
アルコール依存症と認知症との関係
アルコール依存症者は認知症にかかりやすいと言えます。
そもそも、飲酒によりエチルアルコールが血中に溶け込むと脳の働きを麻痺(まひ)させたり抑制したりする生理現象が起こります。
この生理現象が長年お酒を飲み続けている人やアルコール依存症者の脳に刺激を与え、かなりのダメージに。
従って、アルコール依存症者の脳は委縮して認知症にもなりやすいと言われています。
アルコール依存症者の脳は委縮している
大量に飲酒していた、アルコール依存症である人には認知症になるという疫学調査結果があります。
また、飲酒量と脳の萎縮には正の相関が見られるのだとか。
つまり、飲酒量が増えれば増える程、脳が萎縮してしまうのです。
でも、ご安心ください!
飲酒による脳委縮は断酒することによって回復もするのです。
従って、断酒をおすすめします!
脳の萎縮はどこで起こるの?
脳の構造はいくつかの機能に分化されていますが、脳の前部分に前頭葉という部位があります。
前頭葉は、ものごとを判断したり意思を決断するなど脳の最高中枢だとされています。
脳委縮はこの前頭葉で起きるため委縮してしまうと、ものごとの正しい判断ができにくくなってしまうのです。
そのためなのか、アルコール依存症の多くの人は自分がアルコール依存症だとなかなか認めようとしませんよね。
つまり、前頭葉の脳委縮により、最も適切な判断ができにくくなっていると考えられます。
さらに、アルコール依存症者はろくに食事もせず、つまみさえとらずにひたすらお酒ばかりを飲んでいる人が多くいます。
このような生活を続けているアルコール依存症者のうち、5人に1人は60歳を過ぎると認知症になるという統計もあるようです。
え~!
私は60歳を過ぎてから物忘れが激しくなったような気が...。
でも、大丈夫!
アルコール脳には何がいいの?
体中のアルコールを排泄して代謝するには神経の栄養剤、ビタミンBをたくさん摂取することが良いと言われています。
従って、今から断酒してお酒を排泄して代謝するためにビタミンBを含む食べ物をたくさん摂取しましょう。
たしか、アルコール専門クリニックでの薬にもビタミン剤は処方されていました。
※ビタミンBを含む食べ物
赤身の魚・ひれ肉・ささみなど脂が少ない肉類
バナナ・パプリカ・さつま芋・玄米 など
そうは言え、毎日必要量をとることって難しいですよね。
そんな時に試していただきたいのがサプリメントです。
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ぜひ、ビタミンをたくさんとって脳の健康を取り戻していただきたいと思います。
介護施設等の高齢者
介護施設や福祉施設に入所して認知症を患っている高齢者の約30%の方が長年の大量飲酒が原因だという調査結果もあります。
また、過去に5年以上にわたってアルコールを乱用していた、大量飲酒の経験がある高齢の男性では、このような経験がない人と比べると認知症の危険性が4.6倍もあり、うつ病の危険性も3.7倍もあることが解っています。
従って、大量の飲酒は認知症になるリスクが非常に高くなるということです。
一週間あたりの飲酒量と認知症の危険性(高齢男性)
【アルコール依存症は脳の病気?認知症との関係】まとめ
アルコール依存症は脳の病気であり、また、委縮していることが考えられるため認知症になるリスクが高くなることが分かりました。
もし、あなたが将来、「認知症になりたくない!」と思うのなら今すぐにでもお酒をやめる必要があります。
アルコールで脳が病気になりアルコール依存症に、アルコール依存症で認知症になってしまったら、あなたの人生は何だったのでしょう。
あまりにも、つらくないですか?
決して今からでも遅くはありません。
脳が委縮していても諦めない心があるのなら、アルコール専門病院の受診をおすすめします。